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第5回

スチコン導入の効果

はじめに





●スチコン導入のメリット「3本柱」

スチコンでは、「T-T管理」が可能。


「T-T管理」の「T-T」とは、Time(時間)とTemperture(温度)を指します。

「T-T管理」とは、
“強火・弱火”といったあいまいな表現であった加熱調理の加減を
“何℃・何分加熱”というように、加熱温度と時間に分けて数値化することで、
データ管理できることを表します。

矢印

「T-T管理」で生まれるメリット“3本柱”

T-T管理図




食材の温度と作用について


食材は温度によって変性する。
設定温度や芯温を見極めるには、食材の温度と作用に関する知識も必要。

食材の温度と作用図


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●品質の向上
ポイント 加熱調理のマニュアル化ができ、熟練・未熟スタッフ間の格差解消

*食材やメニューごとに、調理の「マニュアル化」が図れ、
均一な品質で提供可能。
基準を明確にするために、データ収集を積み重ねることが必要。
例)鶏もも肉の塩焼き

1回目
熱風モードで調理した鶏もも肉
(熱風モード)
表面がパリッとなった。

矢印
2回目:調理モード変更
コンビモードで調理した鶏もも肉
(コンビモード)
ジューシーになった。

矢印
3回目に向けて・・・

もう少し柔らかめがベストなので、
次回は、コンビモードで、
温度あるいは蒸気量を変更。


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*メニュー登録機能を使用することで、ワンタッチで調理可能。
また1メニューにつき最大9ステップ登録でき、
複雑な調理でも自動的に連続調理が可能。
ワンタッチで簡単メニュー登録ボタン


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ポイント メニュー数の増加に貢献

*スチームモード スチームモード ・ 熱風モード 熱風モード ・ コンビネーションモード コンビネーションモード
の3つの調理モードを使いこなすことで、「蒸す」・「焼く」だけではなく、
「煮る」・「炊く」・「炒める」等、様々な調理に対応可能。

コメント リンク1

ポイント 予熱機能使用で、一定の仕上がりを実現予熱機能

*加熱を行う前に、予め庫内を十分に温めることで、
庫内温度が安定し、調理時間や品質が安定する。

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ポイント 芯温センサー使用で、加熱調理時のロスが少ない

*正確な温度コントロールで、芯温は1℃単位で設定可能。

*芯温センサー使用で、デリケートな食材へのオーバークッキングを防ぎ、
ロスを最小限に抑えることができる。

コメント 四角形

ポイント 食材の形、栄養素の保持

*鍋に比べてホテルパン内での対流が少ないため、煮崩れしにくい。
例)鯖の味噌煮
鯖の味噌煮

鯖の味噌煮
麻婆豆腐
麻婆豆腐

麻婆豆腐
かぼちゃの煮物
かぼちゃの煮物

かぼちゃの煮物

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*焼き物では、コンビモードを使うことで焼き縮みを抑え、
冷めても固くなりにくい。
*スチームモードは、鍋でゆでるよりも
食材の栄養素の流出を最小限にとどめ、食材の味や香りを保持。
*食材点数の多い場合、食材ごとに分けて加熱すると、盛付の単純化が可能。
    加熱後        盛付作業       盛付後
盛り付け単純化行程




●生産効率の向上
ポイント 加熱をスチコンに任せられる

*加熱スタートすれば、加熱完了まで他の作業が可能。
⇒ フライヤーでの揚げ物、盛付作業、洗浄等に時間がかけられる。
*鍋と異なり、かき混ぜることがない。

*直火ではないので、濃度のあるものが焦げ付きにくい。

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ポイント
矢印
複数の同時調理が可能なため、生産効率アップ

*調理モードと温度帯が同じものは、庫内に同時投入が可能。
① 「炊飯」と「煮物」の同時調理
同時調理
② 同一献立で調味料や分量を変更して同時調理
例)常食と減塩食


応用
スチコン2段重ねで、多品種の調理可能

*限られた厨房内で、調理モードの異なる加熱が可能。
例)上段「主菜」、下段「副菜」
上段「主菜」下段「副菜」




●衛生面の向上
ポイント 芯温センサーで、衛生管理可能

*食材の加熱完了を「食材の中心温度(芯温)」に設定することで、
生焼けによる食中毒を未然に防止し、適切な温度管理が可能。

コメント リンク1 リンク4

ポイント
矢印
快適な厨房環境を実現

*庫内が密閉されており、本体からの放熱が少ないため、
厨房内の温度や湿度の上昇を抑えるのに貢献。
*自動洗浄機能付きのスチコンであれば、清掃作業が効率的。

様々なラインナップ

*涼厨仕様:機器本体表面温度の上昇を抑え、排熱を集中排気させ、
厨房内を快適にする。
スチコン涼厨仕様

*ロング脚タイプ:最下段が床面から60cm以上の高さなので、
ハネ水の心配がなく、衛生性、清掃性、作業性
に優れる。
(大量調理施設衛生管理マニュアルに対応)
スチコンロング脚タイプ

*パススルータイプ:調理から配膳の流れを一方通行にすることで、 交差汚染を防止。スチコンパススルータイプ

詳しくは『機種シリーズの特長』の回をご覧ください リンク1 リンク4

ポイントUSBメモリー接続ユニットの採用で、調理データの管理を簡素化

*庫内温度や芯温をUSBで抽出し、パソコンに取り込めば、
簡単に温度記録可能。(数値表示・グラフ表示)
USBメモリー接続ユニット図

*1つのスチコンで登録した調理メニューデータをUSBで抽出し、 別のスチコンに調理データを置換可能。
⇒ 品質の均一化、調理のマニュアル化が可能。

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 ●スチコン導入メリット“3本柱”へのマルゼンのアプローチ

マルゼンのスチコンは、バリエーションが豊富。

スチコン導入メリットの“3本柱”である「品質・効率・衛生」
効果を向上させる機種・機能のまとめ。


品質・効率・衛生の機種・機能


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 ●スチコンの「得意」・「苦手」
得意

◎ 大量生産

  *コンロや焼物器での生産は処理数に
   限界がある。

居酒屋の宴会、花見などのイベント時に対応可能
  苦手

△ 少量調理(少人数向け)

  *小さいホテルパンがあれば可能だが、
    料理によっては鍋が早い場合もある。

◎ ヘルシー揚げ物風、炒め物風

  *(揚げ物)
    鍋を使った揚げ物に比べて、
    吸油率は低くなり、ヘルシーになる。

  * (炒め物)
    鍋と異なり、直火でないため、
    鍋の炒め物に比べて油は少量でよい。
  例)  フライ風          焼きそば
    フライ風、焼きそば

× 本格的な揚げ物

  *(揚げ物)
    揚げ物風では、
    水分の多い食材は不向き

  *(炒め物)
    水分が逃げにくいため、
    炒めた感じが出にくい。


本格的な揚げ物

◎ 煮崩れしやすい食材の煮物

  *鍋に比べて、かき混ぜることがなく、
    ホテルパン内で対流が起こりにくい ため、
    煮崩れしにくい。
  例)  麻婆豆腐      かぼちゃの煮物
    麻婆豆腐、かぼちゃの煮物

× 煮詰める

  *基本的に、煮物調理は蓋をして
    加熱するため、水分が飛びにくい。

◎ 濃度のある物・焦げ付きやすい物

  *濃度のあるものでも焦げ付きにくく、
    付きっきりで混ぜる必要がない。
  例)ポタージュスープ      ラタトゥイユ
ポタージュスープ、ラタトゥイユ

△ 硬い根菜類を柔らかくする

  *大きいポーションの根菜類は
    中心部まで火が入りにくい。

◎ 低温長時間・オーバーナイト調理

  *低温でじっくりと加熱することで、
    素材の深部まで軟らかくなる。
  例)さんまの煮付け     豚の角煮
さんまの煮付け、豚の角煮などの長時間の加熱をスチコンに任せることで、他の調理作業に専念できます

△ 薄い肉や緑野菜をさっとゆでる

  *鍋と異なり、対流が起こらないため、
   肉類は結着しやすい。

  *長時間加熱すると、緑野菜は
   退色しやすいので、注意が必要。

矢印    
  <ポイント>
  ●加熱時間をなるべく10分以内に抑える。
  ●カットの大きさ、繊維を断ち切るカットにする。
  ●ホテルパンに詰め込み過ぎない。




おわりに

 

 

株式会社マルゼン